なす料理を作る時にあく抜きが必要かわからない。
なすのあく抜きが必要かどうかは、調理法次第で変えられます。
本来、調理前にあく抜きをすることでなす特有の苦味や渋味を取り除き、変色も防げます。
しかしあく抜きが絶対に必要かといえば、調理の仕方によっては不要な場合も。
せっかくなすを買ったなら、調理に合うあく抜き方法で美味しく食べたいですよね。
ちょっとしたひと手間で、見栄えも味も良い美味しいなす料理ができあがりますよ。
この記事を参考にあく抜きをマスターして、なす料理を楽しんでくださいね!
水なすはあく抜きが必要ないので、切ったらそのまま調理できて便利です。
みずみずしい食感で味もよく染み込むので、煮物や漬物にピッタリな食材ですよ。
目次
なすのあく抜きは必要か解説!しないとどうなる?
なすはあく抜きが必要とされている野菜ですが、調理によっては不要な場合もあります。
なすのあく抜きがなぜ必要かを詳しく知りたい!
ここでは、一般的になすのあく抜きが必要と言われる理由や、しなかった場合についても紹介します。
また、あく抜きが必要ない料理もあるので、美味しいなす料理を作るためにも一度目を通してみてくださいね。
なすにあく抜きが必要な理由は?
なすにあく抜きが必要な理由は2つあり、「苦味や渋味を抑えるため」と「酸化による変色を防ぐため」です。
そのままの状態だと、苦味が出て風味が落ちたり見た目が悪くなったりするので、あく抜きが必要と言われています。
どういうことなのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
苦味や渋味を抑える
なすの苦味や渋味を取り除くなら、事前にあく抜きが必要です。
あく抜き無しでそのまま調理すると「クロロゲン酸」というポリフェノールが出て、苦味や渋味の原因となってしまいます。
【クロロゲン酸】苦味や色素の成分であるポリフェノールの一種。
強い抗酸化作用があり、眼精疲労の回復や血糖値を抑える効果が得られます。
漬物など、なすを生の状態で食べる際に苦味や渋味が残っているとあまり美味しくありませんよね。
この場合は事前にしっかりあく抜きをしておけば、苦味や渋味が残らず食べやすくなりますよ。
酸化による変色を防ぐ
あく抜きすることで、なすの酸化を防いで綺麗な色をキープできます。
なすを切った後そのままにしておくと、クロロゲン酸の影響で切り口の色がどんどん黒ずんでしまう現象が!
しかし、あく抜きすることで変色の原因となるクロロゲン酸が出にくくなるので、黒ずみを回避できますよ。
例えば、なすを白く仕上げたい料理で切り口が黒く変色すると、見た目が悪くなってしまうことも。
このようになすの色を活かしたい料理の場合は、あく抜きが必要と言えますよ。
あく抜きをしないとどうなる?
あく抜きをしなかった場合は若干見栄えと食味は悪くなりますが、そのままでも調理は可能です。
変色に関しては、切り口が空気に触れると徐々に黒ずんでいきます。
したがってあく抜きしないなら、切ったらすぐ調理を始めるようにしましょう。
また、なすのあくが多く含まれているのは主に皮付近です。
そのため、例えば焼きなすのように皮をむいて調理する場合も、あく抜きを忘れても問題ありませんよ。
このように「あく抜きが絶対に必要か?」と聞かれればそんなことはなく、調理方法次第で使い分けるのがオススメですよ。
あく抜きが必要ない料理は?
なすを炒め物や揚げ物など油で加熱調理する場合は、あく抜きの必要はありません。
油を使うことでなすの苦味や渋味が消えるので、切ったらそのまま調理できます。
ただし、なすを切った後は時間の経過とともに変色が進んでしまいます。
変色を防ぐためには加熱の直前になすをカットし、そのまま調理してくださいね。
また、水なすのように元々あくが少ないことから、あく抜きが必要ない品種もありますよ。
なぜあく抜きが必要かがわかったので、これで安心してなすの調理ができますね♪
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なすのあく抜き方法を3つ紹介!実際に食べ比べてみた!
なすのあく抜きの方法としては、以下の3つが挙げられます。
なすのあく抜き方法
調理法によってあく抜きの方法も違うので、チェックしておきましょう。
また、あく抜き後はなすの表面に水分が残っているので、油はねを防ぐためにもしっかり拭き取ってから調理しましょう。
実際にあく抜きの食べ比べもしてみたので、参考にしてくださいね!
【所要時間10分】水にさらす
切ったなすを水にさらすだけの、1番簡単なあく抜き方法です。
必要な材料が水だけなので、とても手軽にあく抜きできます。
長い時間水につけすぎると、水溶性の栄養であるナスニンやカリウムが流れ出て味が落ちてしまいます。
したがって水にさらすあく抜きは、10分程度の短時間で引きあげるようにしましょう。
あく抜きの際になすが水に浮いて浸すのが難しい場合は、手で押して一度沈めてあげると良いですよ。
【所要時間3分】塩水にさらす
水にさらすよりも短時間であく抜きしたい場合は、塩水につける方法がオススメです。
塩水はなすの変色を防ぐ効果があり、短時間で色味をきれいに出せます。
しかし塩分が濃すぎるとなすの味が損なわれる場合があるので、濃度は薄めにしましょう。
- 塩が0.5~1%程度の塩水に浸す
- 3分以上浸さない
塩水も水と同じく長時間浸すと栄養が流れ出てしまうので、3分までが目安ですよ。
また、塩水でのあく抜きは油の吸い過ぎを防止し、カロリーを抑えてくれる効果もあります。
【所要時間5分】塩をまぶす
料理を水っぽくしたくないなら、なすの切り口に直接塩をまぶしてあく抜きする方法もあります。
水を使わないため、水溶性の栄養素を逃がす心配がありません。
この方法だと塩水にさらす場合に比べてしっかりと塩味がつきます。
ただし塩をふりすぎたり時間を長く置いたりすると、水分がどんどん出てなすがしぼんでしまうので注意しましょう。
あくと一緒に余計な水分も抜けるので、和え物や揚げ物の調理の際に向いていますよ。
実際の味や見た目の違いは?
あく抜きの有無で4つの方法を実際に試してみたところ、なすを生で食べるなら塩をまぶすのが美味しかったです。
先程紹介した3つのあく抜き方法と、それに加えて何もしない方法の計4つで比較しました。
- 水であく抜き→変色せず苦味もなし
- 塩水であく抜き→歯ごたえが1番良く、味が締まる
- 塩をまぶす→シワがでるが、苦味がなく塩味が効いていた
- 何もしない→タネの周りが黒くなり、後から少し苦味を感じた
なすを輪切りにしてあく抜き後、火を通さず生の状態で試食しましたよ。
試食してみたところ、どれもシャッキリとした歯ごたえは残っていましたが、塩水にさらしたなすが1番歯ごたえが良かったです!
あくについては、あく抜きをしなかったなすには多少の苦味や渋味がありましたが、さほど気にならない程度でした。
塩水にさらすと、塩味がつくという程ではなかったですが、水にさらした場合に比べて少し味がしまる印象がありました。
4つの方法を比べてみた結果、塩をまぶすあく抜き方法が味も効いていて、後の調理も楽になるのでオススメですよ♪
なすのあく抜きが必要な簡単レシピを3選紹介!
ここに楽天の2枚目のなす料理の画像をお願いします。↑
https://item.rakuten.co.jp/hatchando/a003
あく抜きをした美味しいなすのレシピを3つ紹介します。
より美味しく食べるために、事前にあく抜きするのがオススメです。
忙しくても手軽に作れるレシピなので、ぜひ作ってみてくださいね。
即席で作れる!なすの浅漬け
ごま油の香りが効いた短時間で作れる漬物です。
なすの色が変わるので和えたらすぐに食べましょう!
- 手順1なすはヘタを切り落として長さを3等分にし、それから縦4~6等分に切る。
- 手順2切ったなすをボウルに移して、塩を全体にまぶすように加えて手で混ぜる。
次第にしんなりしてなすに透明感が出てくるので、水気をしぼりましょう。
- 手順3しぼったなすをボウルに戻し入れ、醬油とお好みでごま油を加えて味付けする。
- 手順4仕上げに細切りにした大葉を散らして完成。
その他にお好みで薬味や、かつお節、白ゴマを混ぜ合わせても美味しいですよ。
ごま油を使うことで、なすに風味が出てクセになりますよ♪
なすと豚肉のポン酢マリネ
とろっとした美味しいなすをマリネにする、暑い日にもピッタリな一品です。
作りたてもサッパリしていて美味しいですが、冷蔵庫で冷やして食べるのもオススメ!
- 手順1なすはヘタを落として1.5cm角に切って水にさらし、豚モモ肉は小さく切って片栗粉をまぶす。
- 手順2フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、水気を切ったなすを入れ中火で炒める。
- 手順3なすに油が回ったら豚肉を入れ、火が通るまで炒める。
豚肉から出た脂をなすにしっかり吸わせましょう。
- 手順4ポン酢を入れて軽く混ぜたら、火を止める。
冷蔵庫に作り置きしてお弁当に活用したり、冷奴やそうめんに混ぜたりするなどのアレンジもできるので、便利な一品です。
白だしで作る!なすの煮浸し
なすを焼いて白だしで煮るという手軽な煮浸しのレシピです。
白だしを使えばコツいらずで味もしっかり決まります♪
- 手順1なすはヘタを切り落としてシマ目に皮をむき、縦半分に切る。
水に5分さらして水気をしっかりとふきとりましょう。
- 手順2フライパンにサラダ油を入れて中火で熱し、なすの皮目を下にして入れる。
転がしながら焼き色がつくまで2~3分焼きましょう。
- 手順3キッチンペーパーで余分な油をふき取って煮汁を加え、煮立ったら弱めの中火にして火が通るまで3分ほど煮る。
途中で裏返しながら煮ましょう。
- 手順4器に盛り、仕上げに細ねぎを散らす。
先に油でなすに火を通すことで、皮まで柔らかい食感に!
事前にあく抜きして苦味を取り除くことで、なすに煮汁の味が染み込んで美味しく仕上がりますよ。
なすのあく抜きは必要かどうかを解説!のまとめ
- なすのあく抜きが必要かどうかは、調理法次第で変えられる
- あく抜きが必要な理由は「苦味や渋味をなるべく抑えるため」と「酸化による変色を防ぐため」の2つある
- あく抜きをしなかった場合は若干見栄えと食味は悪くなるが、そのままでも調理はできる
- なすを炒め物や揚げ物など油で加熱調理する場合は、あく抜きの必要がない
- なすのあく抜きには、「水にさらす」「塩水にさらす」「塩をまぶす」の3つの方法がある
- なすを使ったあく抜きレシピは「なすの浅漬け」「豚肉となすのポン酢マリネ」「なすの煮浸し」がオススメ
この記事では、なすにあく抜きが必要かどうかを解説しました。
なすは絶対にあく抜きが必要かといえば、そうとも限らず、調理次第で使い分けるのが良いでしょう。
調理に合ったあく抜き方法をマスターして、美味しいなす料理を作ってみてくださいね♪
水なすは、1つずつキッチンペーパーに包んで保存袋に入れておけば冷蔵庫で日持ちします。
鮮度も水分も保てるので、切っても中身は白いまま美味しく食べられますよ。
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